さり海馬

Thoughts walk away, blog stays.

Vehicle Control for Dummies:04 ノイズとジャミング

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Photo by Godfrey Nyangechi on Unsplash

 はじめに

"VC4D: Vehicle Control for Dummies"はシャドウラン5th Editionでのヴィークル制御関連の説明をする記事です。

今回は第04回、ノイズとジャミングについてお話します。マトリックス利用者を等しく悩ませるノイズについて、またそれを積極的に利用するジャミングについて、簡単に説明します。

いつも通り、質問、指摘事項、感想などありましたら、お気軽にコメント欄へお願いします。

ノイズ

ルール上の【ノイズ】は、単に電磁的な雑音という意味以外にも、通信経路上の混雑具合(ARスパム広告が多いとか)や彼我の距離からくる遅延などを含めた、総合的な「接続しにくさ・制御のしにくさ」を表す値です。

【ノイズ】は、やりとりする対象との物理的距離があるほど、電波を遮るものが多いほど、周囲に余計な電波源があるほど、そして通信経路が混雑しているほど、大きくなります。具体的な基準と修正値については、SR5, p.232『ノイズとマトリックスの使用』および『スパム・ゾーンと雑音ゾーン』の表を参照してください。なお、表中の各々の修正値は累積します。

簡単に言ってしまえば、【ノイズ】はあなたが行うマトリックス動作全般に、不利なダイスプールとして適用する値です。つまり、ダイスプールが【ノイズ】の分だけ減ると考えて良いでしょう。

【ノイズ】による修正の結果、ダイスプールが0以下になってしまったら、そのテストは振るまでもなく失敗してしまいます*1

ヴィークル制御という観点から見ると、この影響をもっとも直接的に受けるのは、マトリックス動作で継続的にヴィークルを制御する遠隔制御です。また、自動制御は最初にパイロット・プログラムに命令を与える「メッセージを送る」がマトリックス動作なので、そこだけが影響を受け、命令が届かない可能性がありますね*2

また、こうしたノイズの影響を受けないように、ヴィークルと有線で直接接続するやり方もありますが、それについてはリガーの話をしてから、別の記事でまとめたいと思います。

最後に付け加えておきます。忘れてしまいがちなのですが、【ノイズ】でダイスプールが減るのは動作を仕掛ける側だけで、防御側や抵抗テストのダイスは減りません*3。ご注意ください(→SR5, p.232『ノイズ』の最後のところ)。

ノイズ対策

ノイズを低減する手段はいくつかあります。ほとんどはRCCを使ったものになりますが、RCCの特徴とその使い方については、別途記事としてまとめたいと思います。今はこういう選択肢がある、ということだけ頭の隅に置いておいてください。

  • 衛星リンクを使う…ただし、距離による【ノイズ】のみが対象だし、相当の長距離でないと効果がない(→SR5, p.445『周辺機器』)
  • 直接接続する(→SR5, p.233『直接接続』)
  • RCC上で〔ノイズ除去〕プログラムを実行する(→SR5, p.247『一般用プログラム』およびp,273の囲み記事『リガーとサイバープログラム』)
  • RCCの【ノイズ補正】値を使う(→SR5, p.271『ノイズ補正と共有値』)
  • RCC上でノイズ補正のための〈電子戦〉テストを行う(→SR5, p.272『リガーにとっての電子戦』)

ジャミング

ジャミングとは、意図的に電波雑音をまき散らして通信を邪魔する行為を指します。ゲームのルール上は、ジャミングを行っている機器の周囲で【ノイズ】を高めます。

ノイズの影響は敵味方関係なく及びます。状況をよく考えてから使いましょう。下手をすると敵だけじゃなく味方まで不利にしてしまう恐れがあります。

ジャミングを行う方法は以下の通りです。

  • ジャマーを使う(→SR5, p.446『通信および通信妨害』の『ジャマー』)
  • マトリックス動作「ジャミングを行なう」(→SR5, p.242『ジャミングを行なう』)

まとめ

  • 【ノイズ】はマトリックス動作全般にかかる不利な修正になる
  • 【ノイズ】を減らす方法はいくつかあるが、ほとんどはRCCが必要
  • ジャミングは敵のマトリックス動作を妨害するのに有効だが、味方も巻き込まれるので要注意
  • ノイズでダイスプールが減るのは、マトリックス動作をする側のみ。防御側や抵抗時のダイス数は影響を受けない

次回予告

今回はちょっと短めでしたが、次回はいよいよ、みんな大好きリガー制御のお話をしたいと思います。

でわでわ。

*1:そういう場合でも、エッジを使えば成功の可能性はあります。→SR5, p.56『エッジの効果』の『限界突破』を参照

*2:基本的に「メッセージを送る」マトリックス動作はテスト不要なのですが、これほど【ノイズ】が高い場所では「ノイズがきつすぎて接続できない」とするルーリングも妥当だと思います。

*3:射撃戦闘で視界修正がかかるのは攻撃側だけ、というのとちょっと似ていますね

Vehicle Control for Dummies:03 センサー・テストとセンサー攻撃

 

drone sensor

Photo by Harrison Kugler on Unsplash

 はじめに

"VC4D: Vehicle Control for Dummies"はシャドウラン 5th Editionでのヴィークル制御関連の説明をする記事です。

今回は、センサーの使い方と、センサーの照準支援機能を使った攻撃(=センサー攻撃)について説明します。ドローンを本気で活用しようとするなら、この機能を理解しておく方がよいでしょう。

なお、このあたりからルールブックの参照ページがあっちこっちに行き来するようになります。分厚いルールブックをめくるのは大変かと思いますが、ご容赦ください。

また、ルールブック上の記述があいまいな箇所も増えてきます。そこらへんについては「私はこう考えます」という推測・提言をしていきますが、必ずしもその通りにするべきと主張するつもりはありません。大切なのはプレイヤーとゲームマスターの合意ですので、両者の判断で決めるようにしてください。

ヴィークルには【センサー】という能力値があります。素直に解釈すると、搭載されているセンサーの感知能力の高さを示しているように解釈できますが、実はこの能力値は:

  •  ①周囲を知覚する能力
  •  ②搭載武器の照準を支援する能力

の両方を表しています。

 

いつも通り、指摘や不明点、ご意見・ご感想などありましたら、お気軽にコメント欄の方にお願いします。コメントを頂けるとやる気に繋がりますので…。

センサー・テスト

それではまず、「①周囲を知覚する能力」について話します。

ヴィークルのセンサーを通して周囲を知覚する場合、センサー・テストを行います。テストに用いる能力値などが制御方法ごとに違っているので分かりにくいのですが、まとめるとこうなります:

手動制御:【直観力】+〈知覚〉[センサー]
遠隔制御:【直観力】+〈知覚〉[センサー]
自動制御:【パイロット】+〔鮮明化〕[センサー]

つまり、知覚を行うのがキャラクターの場合は〈知覚〉テスト、パイロット・プログラムなら【パイロット】と〔鮮明化〕を使ったテストになります。どちらもリミットは【センサー】です。

ただし、遠隔制御の場合、すべてのマトリックス動作のリミットに【データ処理】がかかってくる(→SR5, p.240 『機器を制御する』)ので、それを踏まえると実際には:

遠隔制御:【直観力】+〈知覚〉[センサーとデータ処理の低い方]

になります。この式は前回「遠隔制御」の項目で説明した各制御方法の「知覚:」欄と同じですね。

また、センサー・テストで発見しようとする対象が定まっているのなら、上記のダイスプールにはその対象のシグネチャーによる修正がかかります。具体的な基準と修正値については、SR5, p.184『シグネチャー表』を参照してください。

探知対象が隠れようとしている場合

探知対象が能動的に隠れようとしている場合、センサー・テストはその相手との対抗テストになります。この対抗テストで得られた純ヒット数がテストの結果になります。純ヒットが得られなければ探知は失敗です。

隠れる側が振るダイスは、隠れる側の制御方法によって以下のようになります*1

手動制御:【反応力】+〈忍び歩き〉[操縦値]
遠隔制御:【反応力】+〈忍び歩き〉[操縦値とデータ処理の低い方]
自動制御:【パイロット】+〔隠密〕[センサー]

この式は前回説明した制御方法の「隠密:」欄と同じですね。

※以前にも何度か書いていますが、ヴィークルで隠密行動をとる場合、〈忍び歩き〉技能のレーティングは使用するヴィークルの〈操縦〉技能のレーティングを超えられません(→SR5, p.183 『センサー攻撃』)。

煩雑になるので書きませんでしたが、〔隠密〕を含むオートソフトはヴィークルの機種ごとに固有のもので、異なる機種間の互換性はありません。運用する際にはご注意ください(→SR5, p.274 『オートソフト』)。

センサー攻撃

最初のところで触れた、センサーの「②搭載武器の照準を支援する能力」を使用した攻撃方法がこれです。

少しわかりにくいのですが、すべての制御方法で、このセンサーの照準を支援する能力を使う、使わないを指定できます。実は、センサー攻撃の方が必ずしも有利だとは限りません。使用する機器の性能(ヴィークルの【センサー】、コムリンクの【データ処理】など)によっては、使わない方がいいこともあります。ダイスプールの大きさやリミット、修正値を考慮した上で、使い分けた方が良いでしょう。

さて、センサー攻撃には、その使い方によって

・センサー攻撃(受動照準)
・センサー攻撃(能動照準)

の二つがあります。それぞれについて簡単に説明します。

センサー攻撃(受動照準)

センサー攻撃(受動照準)は、センサーの照準支援能力を使って搭載武器の照準調整を行う攻撃方法です。この照準方法を使う場合、テストは【論理力】ベースのものとなり、リミットは武器の【精度】ではなく、ヴィークルの【センサー】で決まるようになります。

手動制御:【論理力】+〈砲術〉[センサー]
遠隔制御:【論理力】+〈砲術〉[センサーとデータ処理の低い方]
自動制御:【パイロット】+〔照準〕[センサー]

また、制御方式に関係なく、上記のダイスプールには攻撃対象のシグネチャーによる修正がかかります。修正の項目と修正値については、SR5, p.184 『シグネチャー表』を参照してください。基本、デカいものほど、多くの熱を出しているものほど、狙いやすくなります。

ここで分かるように、遠隔制御時にはデフォルトで受動照準が使われていると考えられます*2

センサー攻撃(能動照準)

能動照準はさらに高度なセンサーの機能を活用し、いわゆる「ロックオン&自動追尾」を行うためのものです。手順はどの制御方法でも同じく:

  • センサー・テストを行って対象をロックオンする
  • 攻撃テストを行う

になります。センサー・テストのダイスプールの求め方は、前述の「センサー攻撃(受動照準)」と同じです。詳しい処理の内容については、SR5, p.184『能動照準』を参照してください。

能動照準のいいところは:

  • 攻撃を回避しにくい:センサー・テストでの純ヒット数が、相手の防御テストに対する不利な修正として適用される
  • ずっと続く:一度センサー・テストに成功してしまえばロックオン状態となり、相手がそのロックオンからどうにかして逃れるまでは、その相手に対するセンサー・テストは不要になり、最初に決まった不利な修正がずっと継続して適用される

というところです。

なお、ロックオンから逃れるためのテストについては、SR5, p.184『能動照準』にある『センサー防御表』にあるダイスを振ります。ただ、説明文中にある”「探知を回避する」動作”の記述がルールブックになく、その動作が簡易・単純・複雑のどれにあたるのかが分かりません。私としては、映画などではロックオンを必死に振り切ろうとするシーンがよくあることから、複雑動作にしておくのがいいかなと思います。

センサーに関わる動作の分業

センサー・テストと搭載武器の攻撃テストは操縦者以外の同乗者に任せることができます(→SR5, p.202『ヴィークル搭載/内蔵武器を撃つ』および『センサーの使用』)*3。何より操縦者の手間を減らせますし、適切な能力値と技能を持った人材を砲手として配置するというのも、それっぽいですよね。

ちなみに〈砲術〉はデフォルティング=可のヴィークル系能動技能(→SR5, p.147『砲術』)ですので、最悪、技能がなくても使えます(当たるかどうかはともかく)。技能無しで技能テストを行うデフォルティングについては、SR5, p.130『デフォルティング』を参照してください。

センサーの改造……は、もうちょっと先

ヴィークルでセンサーを介した知覚やセンサー攻撃を行う場合、ほとんどのテストのリミットが【センサー】になります。一方、ヴィークルやドローンのほとんどは【センサー】が3程度です。

センサー・テストやセンサー攻撃のヒット数もせいぜいその程度にしかなりません*4。これだと本格的な戦闘用として使うのは少し辛いです。ヴィークルやドローンの【センサー】を上げる改造ルールは存在するのですが、これが導入されるのが未訳サプリメント"Rigger 5.0" です。ロックオンした攻撃でバンバン敵をぶっ倒せるようになるのは、もう少し先になりそうです。

まとめ

  • ヴィークルの能力値【センサー】は、①センサーを通して周囲を知覚する能力と、②センサーを使った搭載武器の照準を支援する能力、の両方を表している
  • センサーの照準支援には、受動照準と能動照準(ロックオン)がある
  • センサー攻撃はあまり有効でないこともある

次回予告

 次回はノイズについて簡単に触れてみたいと思います。その次はいよいよリガー的なお話に入っていく予定です。

でわでわ。

 

 

*1:SR5, p.184 『センサー攻撃』および『センサー防御表』には、ヴィークルとドローンで違うテストを行うように書いてあります。実のところ、これはヴィークルとドローンの違いではなく、直接制御と自動制御の違いだと考えるのが自然だと思います(でないと、ヴィークルが自動制御されているときにも「ヴィークル」の欄にあるダイスを振ることになり、誰の【反応力】を使うのか?、ということになってしまうためです)。ですので、本記事ではこのように取り扱うことにします。ご了承ください。

*2:「遠隔制御でセンサーの照準支援を使わなかったらどうなるのか?」という疑問について。(搭載武器の【精度】とヴィークルの【センサー】次第では、その方が有利になる場合もあるでしょう)。ルーリングとしては、①それはできない、②【敏捷力】+〈砲術〉[センサー]を使う、の二通りが考えられます。ルールブック上はできるともできないとも書いていないので、PLとの話し合いの上で、GMが適宜判断するべきでしょう。

*3:制御の優先権(→SR5, p.269『制御の優先権』)の都合上、これができるのは手動制御に限られると解釈するのが妥当なんじゃないかと私は思いますが、ルールブックにはできるともできないとも書いてないので、遠隔制御での分業を許すかどうかは、PLとGMで話し合って決めてください

*4:リガーがジャンプインして使うと、もう少し良くなるのですが、それはともかく

Vehicle Control for Dummies:02 ヴィークル制御

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Photo by Kammerin Hunt on Unsplash

 初めに

"VC4D: Vehicle Control for Dummies"はシャドウラン 5th Editionでのヴィークル制御関連の説明をする記事です。

今回は第02回ということで、ヴィークル制御の三つの種類について説明していきます。いよいよリガーっぽい雰囲気が漂ってきていますが、実はこの部分はリガーじゃない人も普通に使います。「俺はリガーやらないからいいや」という人も、ちょっとヴィークルを使いたい(でないと命にかかわる事態だ)みたいな時のために、覚えておくといろいろと便利です。

なお、今回は少しルールについて詳しめに書いています。必要な情報がルールブックのあちこちに散らばっているため、ただ「~参照」と書くだけではわかりにくいと考えたためです。ルールブックを持っている方を前提としている点は変わりませんが、あらかじめご承知おきください。

質問、指摘事項などありましたら、コメント欄へお願いします。

ヴィークルの制御

ヴィークル(以降、特にドローンに言及する必要がある場合を除いて、ヴィークルとだけ表記します)を制御する方法には3つの種類があります。それぞれについて簡単に説明します(→SR5, p.269 『完全なコントロール』)。

  • 手動制御
  • 遠隔制御
  • 自動制御

実はもう一種類ありますが、それについてはまだここでは触れません。まずは基本となるこの三つについての説明をして、それとの差異を示す形で別途記事にする予定です。

手動制御

manual control

Photo by why kei on Unsplash

manual control


手動制御は昔ながらの、あなた自身がヴィークルに乗り込み、そのハンドル(だか操縦桿だか)を操って操縦するやり方です。搭載武器を用いる場合は、実際にその武器を直に操作することになります。

当然ですが、ヴィークルはあなたの行動手番で動きます。

基本的にあなた自身の能力値と技能でテストを行いますが、ヴィークルの性能の影響を受けます。
操縦:【反応力】+〈適切な操縦技能〉[操縦値]
武器:【敏捷力】+〈砲術〉[武器の精度]
知覚:【直観力】+〈知覚〉[精神]
隠密:【反応力】+〈忍び歩き〉[操縦値]

※なお、ヴィークルで隠密行動をとる場合、〈忍び歩き〉技能のレーティングは使用するヴィークルの〈操縦〉技能のレーティングを超えられません(→SR5, p.183 『センサー攻撃』)。

上記の「武器:」部分のテストは、本人の能力だけで搭載武器を使う場合のものです。これとは別に、ヴィークルのセンサーが備えている照準支援機能を使って攻撃することもできます。これを「センサー攻撃」と呼びますが、これについては別途まとめます。気になる方は SR5, p183 『センサー攻撃』を参照してください。

必要な機器は、ヴィークル以外には特にありません。

これを行うために必要な権限は特にないと思いますが、ヴィークルに乗って動かすには、きっと我々が言うところのカギに相当する認証権限(たぶん、所有者かパワーユーザー)が必要と考えるのが妥当でしょう。

ルール上、明確には定められていないので、そうした状況(盗んだバイクで走り出すととか)では必要に応じてGMが判断してください。

遠隔制御

remote control

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remote control


遠隔制御はコムリンクを通じて行うマトリックス経由のリモコンのようなものです。あなたはARやVRでセンサー越しにそのヴィークルの周囲の状況を見ながら、手元の操縦手段(たいていはAR/VR上の仮想コンソールか何かですが、物理的なゲーム・コントローラーでも構わないでしょう)でヴィークルを制御します。

ほぼどこででもマトリックスが使えるこの世界ならではの制御方法ですが、ルール的にも考慮すべき要素がもっとも多い、少し注意を要する方式です。がんばりましょう。

ゲームのルール上、この制御はマトリックス動作「機器を制御する」として取り扱います。ヴィークルはあなたの行動手番で動きます。

基本的にあなた自身の能力値と技能でテストを行いますが、使用しているコムリンクとヴィークルの性能の影響を受けます。

特に大事なのがコムリンクの【データ処理】です。【データ処理】は遠隔処理で行うマトリックス動作すべてのリミットの上限*1になります(→SR5, p.240 『機器を制御する』)。

また、本来のリミットが【データ処理】より低い場合は、低い方を適用します(要するに、どちらか低い方の値がリミットになります)。

操縦:【反応力】+〈適切な操縦技能〉[操縦値とデータ処理の低い方]
武器:【論理力】+〈砲術〉[武器の精度とデータ処理の低い方]*2
知覚:【直観力】+〈知覚〉[センサーとデータ処理の低い方]
隠密:【反応力】+〈忍び歩き〉[操縦値とデータ処理の低い方]

※手動制御と同じく、ヴィークルで隠密行動をとる場合、〈忍び歩き〉技能のレーティングは使用するヴィークルの〈操縦〉技能のレーティングを超えられません。

この制御方法でもヴィークルのセンサーの支援を受けた「センサー攻撃」が可能です。これについては別途まとめます。気になる方は SR5, p183 『センサー攻撃』を参照してください。

必要な機器は、コムリンク、AR/VR機材、ヴィークルといったところでしょうか。

この制御を行うために必要なマーク数は、おおむね3だと考えてください。細かいことを言うといろいろありますが、普通の道を普通に走らせる以上のことをしたければ、この程度のマーク数が必要です。

マトリックス経由での操作になることから、【ノイズ】の影響を強く受けます。詳しくは別の記事でまとめたいと思いますが、周囲のノイズが強いほど、ダイスプールに不利な修正がかかる、とだけ覚えておいていただければ良いかと思います。

自動制御

automatic control

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automatic control


自動制御では、あなたは直接ヴィークルを制御しません。あなたはヴィークルのパイロット・プログラムに命令を与えて、あとはそのパイロット・プログラムが行動します。ヴィークルがあなたの意図をどの程度うまく行動に反映できるかは、あなたの命令の仕方と、パイロットプログラムのレーティング次第です。レーティングの高いパイロット・プログラムほど賢い事になっています。当然ですが、パイロット・プログラムを持たないヴィークルに対してはこの制御はできません。

ゲームのルール上、パイロット・プログラムに命令を与える行為はマトリックス動作「メッセージを送る」として扱います。

命令:テストなし

ヴィークルは基本的にパイロット・プログラムと、ヴィークルの技能に相当するオートソフトのレーティングでテストを行います。ヴィークルが行動するのは、あなたの命令を受けた後の、パイロット・プログラムの行動手番*3になります。

操縦:【パイロット】+〔機動〕[操縦値]
武器:【パイロット】+〔照準〕[武器の精度]
知覚:【パイロット】+〔鮮明化〕[センサー]
隠密:【パイロット】+〔隠密〕[操縦値]

煩雑になるので書きませんでしたが、上記のオートソフトはいずれもヴィークルの機種あるいは搭載武器の種類ごとに固有のもので、異なる機種・武器種の間の互換性はありません。運用する際にはご注意ください(→SR5, p.274 『オートソフト』)。

さて、テストの内容を見ると分かると思いますが、遠隔制御と違い、コムリンクの【データ処理】がリミットにかかっていません。このため、ヴィークルのパイロット・プログラムとオートソフトのレーティングが十分に高い場合、遠隔制御よりも自動制御の方が有利になることもあります。

この制御方法でもヴィークルのセンサーの支援を受けた「センサー攻撃」が可能です。これについては別途まとめます。気になる方は SR5, p183 『センサー攻撃』を参照してください。

必要な機材は、コムリンクとヴィークルだけです。マトリックス動作「メッセージを送る」ができれば最低限命令を与えることはできますが、実際にはヴィークルからの映像フィードを見るためのゴーグルなどもあった方が良いでしょう。サイバーアイの映像リンクで見るってのもアリですね。

マトリックス動作「メッセージを送る」自体はマークなしでも可能ですが、パイロット・プログラムに命令を受け付けさせるには(当然)マーク3つが必要になります。

なお、この制御方法は敵からのマトリックス動作「偽命令を与える」に弱いので、注意が必要です。ハッカーからの攻撃への対抗策については、後ほど別の章で触れます。それまでは、ちょっとだけ頭の隅に置いておいてください。

まとめ

  • ヴィークルの制御方法は、手動制御、遠隔制御、自動制御、の3種類がある
  • 手動制御は自分で乗って操縦する。あなたの腕前次第。
  • 遠隔制御はマトリックス経由のリモコン。あなたの技能とコムリンクの【データ処理】が重要だけど、【ノイズ】にもご用心
  • 自動制御は命令を与えるだけのお任せ。ヴィークルの【パイロット】とオートソフトが重要。

次回予告

次回は、今回先送りにしたセンサーを介しての知覚と、センサーを用いた攻撃についてお話しようと思います。次回もまたリガーならではの項目ではないのですが、もう少しお付き合いください。

でわでわ。

 

*1:変な言いまわしですが、ご容赦ください

*2:SR5, p.183 『砲術』には、【論理力】+〈砲術〉[精度]とありますが、前述した SR5, p.240『機器を制御する』の記述から、このリミットにも【データ処理】があるのが妥当だろうと判断しました。ご承知おきください。ご指摘ありがとうございました>とかげマンさん https://twitter.com/tokage_otoko2/status/1360212126455930883/

*3:戦闘フェイズの途中からパイロット・プログラムが参加する場合の処理は、SR5, p.160 『イニシアティブの変更』の、最後のあたりを参照してください

Vehicle Control for Dummies:01 機器と認証

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Photo by Alina Grubnyak on Unsplash

はじめに

"VC4D: Vehicle Control for Dummies"はシャドウラン 5th Editionでのヴィークル制御関連の説明をする記事です。

今回は第01回ということで、マトリックス機器と認証について説明します。ヴィークルの制御とかそういうリガーっぽい話をする前に、まずはその基礎となるお話をさせてください。「そんなの知ってるよ!」という方も、軽くおさらいだけしときましょう。

質問、指摘事項などありましたら、コメント欄へお願いします。

マトリックス機器と認証

マトリックス上に存在する機器は、その機能を使おうとするユーザーに対して、何らかの形で認証(=相手が何者なのかを確認すること)をします。

2075年の世界では、ほとんどのヴィークルやドローンもワイアレス接続機能を持っていてマトリックスに繋げられるので、この「マトリックス上に存在する機器」に該当します。

マトリックス上の機器は、各々が認証したユーザーの権限に基づいて機能の一部または全部を提供します。必要な権限を持たないユーザーには使えない機能(≒できないマトリックス動作)があります。

認証と権限とマーク

ある機器で認証を行ったユーザーは、その機器上に権限の強さを表すマーク(MARK:Matrix Authentication Recognition Key)を1個~3個持ちます。数が多い方が強い権限です(→SR5, p. 237『マトリックス識別キー(マーク)』)。

また、マークで得られる権限とは別に、機器の所有者が持つ所有者権限というものがあります。これはもっとも強い権限で、マークで言うなら4個相当になります。

この持っている個数に応じて、できることとできないことが決まってきます。いろいろと細かい設定はあるのですが、大まかに言って重要なのは、4個相当、3個、2個以下という区分になります。下位の権限でできることは上位の権限でもできます。

このテキストでは、おおざっぱに以下のように権限を分けます。

  • 所有者権限 (マーク4個相当)
  • パワーユーザー権限(マーク3個)
  • それ以下の権限(マーク2個以下)

 それぞれについて、以下で説明します。

所有者権限(マーク4個相当)

その機器の所有者であり、その機器でできることなら何でもできます。ある機器の所有者権限を持てるのは一人だけです。

所有者は、自身が持つ所有者権限を自分の意志で別の誰かに譲ることができます。譲った相手が新しい所有者となり、自分は所有者権限を失います。この作業には分単位の時間がかかりますが、特に工具などは必要ありません(→SR5, p.238『オーナー』)。

その機器が手元にあり、必要な工具が揃っている場合、所有者でない者がハードウェア的な手段でその機器の所有者権限を書き換えることができます。この作業は〈ハードウェア〉の継続テストになり、時間単位の比較的長い時間を要します(し、当然違法です)(→同上)。

前に言ったように、所有者権限はマークではありません。あくまでそれ相当の高い権限だというだけです。機器を再起動すると消えてしまうマークとは違い、所有者権限は再起動しても消えたりしません。

ルールでは定められていませんが、通常の手段で入手する場合、機器の所有者権限の書き換えはその買った場所でやってもらえるものと考えてよいでしょう。盗品を買うなどの不正な手段の場合は必ずしもそれが保証されそうにありませんが、そのあたりはGMと相談して決めてください。

パワーユーザー権限(マーク3個)

※注意:「パワーユーザー」という用語はルールブックにはありません。説明の都合上、私が勝手にそう呼んでるだけです。ご注意ください。

所有者に次ぐ高さの権限を持つユーザーです。その機器でたいていのことはできます。その機器で複雑な動作をしようとすれば、この権限が必要になります。リガーのジャンプインなどにもこれが必要です。(→SR5, p.238 『マトリックス動作』)。

この権限を得るためには、所有者から「マークを招待する」のマトリックス動作で必要な数のマークを付けさせてもらうか、ハッキングなどの不正な手段でマークを獲得するか、どちらかの方法をとることになります。

(ただ、もしあなたがハッカーでないなら、ハッキングでマークを獲得するのは事実上ムリだと考えるべきでしょう)

なお、所有者権限とは異なり、マークを他者に譲ったり、ハードウェア的な手段で書き換えることはできません。また、一度付けたマークは、その機器が再起動すると消えてしまいます(→SR5, p. 237『マトリックス識別キー(マーク)』のp.238)。

それ以下のユーザー権限(マーク2個以下)

おおざっぱな言い方ですみませんが、あまり大したことのできない権限です。全く無意味という訳ではありませんが、できることが相当に制限されます。何ができるかを知りたければ、SR5 の p.238 『マトリックス動作』をざっと眺めてみてください。

この権限を得る方法も、前述のパワーユーザー権限と同様です。

まとめ

  • ヴィークルもドローンも機器である
  • 機器を使うには権限がいる
  • 権限には強弱があり、それによってできることも違う
  • 管理者権限は最強で特別>パワーユーザー>それ以下

次回予告

次回は、今回説明した内容を踏まえて、もうちょっとリガー寄り(でもまだリガーの話にはならないのですが)の、ヴィークルを制御する方法の違いについて説明する予定です。

 でわでわ。

 

Vehicle Control for Dummies:00 初めに

start riding

Photo by Mafer Benitez on Unsplash

 ごあいさつ

こんにちわ。Rigger 5.0 精読中の thalion です。

つい勢い余って 

 …というツイートをしたら、いろんな方からコメントをいただきました。

シャドウランのリガーは、無数のドローン軍団をコマンド一発で動かしたり、VR技術を使って車自体に「なる」ことができたりと、いかにもサイバーパンクらしいクールなお仕事です。

 ただ、これをプレイするプレイヤーや、NPC運用するGMの立場に立ってみると、考えるべき事、知っているべき事、参照すべきルールやデータが多いうえに、ルールの記述があいまいな箇所も多く、ある意味「空気での運用」が必要になってしまう、あまり初心者にはお勧めできない雰囲気が強く漂うアーキタイプです。

でも、リガーはカッコいいじゃないですか!!

もっとたくさん使いたいと思ってる人も多いはず(少なくとも俺はそう)!!

ちょっとでも助けになれば、と思って書きます。

 目指すところ

さて、

ツイートに対して頂いたコメントを大まかに分けていくと、リガーを使いたい皆さん(俺も含めて)が求めているのは

  • 不明瞭なルールの明確化
  • ルールブックの参照性の改善・補助
  • (ルール以前の)概念的な部分の補足・解説
  • ヴィークルやドローン、リガー運用の定石などの実例紹介

 ……あたりかと思いました。

とりあえず、「概念的な部分の補足・解説」をベースに説明して、その過程で「不明瞭なルールの明確化」をし、可能なら「リガー運用の定石などの実例紹介」ができたらいいかな、ぐらいに思ってます(あくまで希望)。

ルールの明確化については、日本語版の基本ルールブック(SR5)をベースにお話ししていくつもりですが、記述が足りていない箇所は、その後のサプリメントやウェブフォーラムでの先達の議論をアテにできたらいいなと思います(こっちも希望)。

ルールブックの参照性については、結局早見表とか作ることになりそうなんで、今回はあまり対応できないと思います。ただ、記事のところどころに参照すべきルールブックの章名やページ数を書くように心がけて、あたりを付けやすくしたいです(努力目標)。

間違ったところを見つけた方、コメントで教えてください。そういう間違いを訂正していくプロセスも、この記事の目指すところです(こう言っとけば多少間違えても大目に見てもらえるんじゃないかな……)。

 それでは、よろしくお付き合いください。

ヘッドホン端子から聴くときだけノイズが乗る件

新しいノートPCを買ってから、いろいろと不具合に見舞われていて鬱陶しい今日この頃です。

今回の症状は「ヘッドホン(イヤホン)端子から聴くときだけ、シャーっていうノイズが聴こえる」件です。

結論から言うと、以下の手順で解決しました:

 

  1. 設定>サウンドで、出力デバイスに「ヘッドフォン」を指定する
  2. バイスのプロパティ>追加のデバイスのプロパティでダイアログを開く
  3. 「詳細」タブにある「信号の拡張機能」の「オーディオ拡張機能を有効にする」のチェックを外す

    f:id:thalion:20210114145610p:plain

  4. 「OK」または「適用」する

なんでこうなったのかは分からないのですが、とりあえず悩んでいる方の参考になればと思って、メモしておきます。

うちのノートPCが知らないうちにスリープ解除して発熱がヤバいことになってた件

最近 Dell の insprion 13 7000(7391) というPCを買いました。軽くてそれなりのCPUパワーがあるところが気に入ってたんですが、一つ問題がありました。

  • スリープ状態のままほっとくと、なんか発熱がエラいことになります。なんか時々ファンも回ってる音がします。そして気が付くとバッテリーが切れてます。
  • PCバッグなんかに入れとくと、熱が籠ってちょっと触りたくないくらいの温度になります。

どうやら、スリープ中に勝手にスリープから復帰して、しばらくするとまたスリープに入る、を繰り返しているみたいです。その結果、バッテリーを使い切ってしまうんでしょうな。

いろいろググってみた結果、同じDellXPS 13 でも同じような現象が起きていることがわかりました。

blog.cosnomi.com

この通りにやってみようとしたのですが、記事以降のアップデートでWindows10 のレジストリ構成が変わっているらしく、当該レジストリを見つけることができませんでした。

別の記事を確認してみると、Windows 10 の設定を弄ることでどうにかなりそうです。

www.pasoble.jp

ところがこっちも、Windows の設定メニューが変わっていて、同じことをしようとしてもできませんでした。なんだよもう。

……ところが。なんだか唐突にこの現象は起きなくなってしまいました。なぜかはまったく分かりません。

ひょっとすると、二番目の記事にあるようなメニューを開く過程で、おかしな値になってた何かの設定情報が正しく更新されたのかもしれない、などと考えています。

やったことと言うと、この記事にあるようにメニューを開いて、電源周りの設定メニューを開いたり閉じたりしてただけです。

ほぼ情報量ゼロで申し訳ないのですが、俺と同じことで悩んだ人がいたら、ちょっとでも助けになるといいと思って書き残しておきます。