「造物主の掟」読了
個人的ブームな「名作SF回帰ツアー」実施中。最初に読んだころは、かなり興奮しながら読んだが、今読み返してみるとちょっと冷静。
タロイドたちの考え方の変遷が、暗黒時代からルネサンスに抜ける頃の中世を模しているのがちょっと鼻につく。ちょっとパロディー過ぎる気持ちもしたが、娯楽のための味付けだと考えれば、まぁ、許せる範囲。詐欺師ザンベンドルフがいい人になっていく過程がちょっと偽善的で嫌いかなぁ。
巻末の解説でも触れられていたけど、最初のイントロダクションのところで描かれている、タロイドたちの発生に関わる記録。ここに熱意がかかりすぎている。なんだか新しい玩具を与えられて(あるいは新しい遊びを思いついて)はしゃぐ子供みたいな印象を受けた。
同じことを、以前、どこかで感じたなぁと思った。しばらくして、それは「戦闘妖精 雪風」の描写を読んだときだったと思い出した。あれもなんか飛行機の玩具で遊ぶ子供みたいな感じがする。
…どっちも好きだけどね。