Vehicle Control for Dummies:04 ノイズとジャミング
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はじめに
"VC4D: Vehicle Control for Dummies"はシャドウラン5th Editionでのヴィークル制御関連の説明をする記事です。
今回は第04回、ノイズとジャミングについてお話します。マトリックス利用者を等しく悩ませるノイズについて、またそれを積極的に利用するジャミングについて、簡単に説明します。
いつも通り、質問、指摘事項、感想などありましたら、お気軽にコメント欄へお願いします。
ノイズ
ルール上の【ノイズ】は、単に電磁的な雑音という意味以外にも、通信経路上の混雑具合(ARスパム広告が多いとか)や彼我の距離からくる遅延などを含めた、総合的な「接続しにくさ・制御のしにくさ」を表す値です。
【ノイズ】は、やりとりする対象との物理的距離があるほど、電波を遮るものが多いほど、周囲に余計な電波源があるほど、そして通信経路が混雑しているほど、大きくなります。具体的な基準と修正値については、SR5, p.232『ノイズとマトリックスの使用』および『スパム・ゾーンと雑音ゾーン』の表を参照してください。なお、表中の各々の修正値は累積します。
簡単に言ってしまえば、【ノイズ】はあなたが行うマトリックス動作全般に、不利なダイスプールとして適用する値です。つまり、ダイスプールが【ノイズ】の分だけ減ると考えて良いでしょう。
【ノイズ】による修正の結果、ダイスプールが0以下になってしまったら、そのテストは振るまでもなく失敗してしまいます*1。
ヴィークル制御という観点から見ると、この影響をもっとも直接的に受けるのは、マトリックス動作で継続的にヴィークルを制御する遠隔制御です。また、自動制御は最初にパイロット・プログラムに命令を与える「メッセージを送る」がマトリックス動作なので、そこだけが影響を受け、命令が届かない可能性がありますね*2。
また、こうしたノイズの影響を受けないように、ヴィークルと有線で直接接続するやり方もありますが、それについてはリガーの話をしてから、別の記事でまとめたいと思います。
最後に付け加えておきます。忘れてしまいがちなのですが、【ノイズ】でダイスプールが減るのは動作を仕掛ける側だけで、防御側や抵抗テストのダイスは減りません*3。ご注意ください(→SR5, p.232『ノイズ』の最後のところ)。
ノイズ対策
ノイズを低減する手段はいくつかあります。ほとんどはRCCを使ったものになりますが、RCCの特徴とその使い方については、別途記事としてまとめたいと思います。今はこういう選択肢がある、ということだけ頭の隅に置いておいてください。
- 衛星リンクを使う…ただし、距離による【ノイズ】のみが対象だし、相当の長距離でないと効果がない(→SR5, p.445『周辺機器』)
- 直接接続する(→SR5, p.233『直接接続』)
- RCC上で〔ノイズ除去〕プログラムを実行する(→SR5, p.247『一般用プログラム』およびp,273の囲み記事『リガーとサイバープログラム』)
- RCCの【ノイズ補正】値を使う(→SR5, p.271『ノイズ補正と共有値』)
- RCC上でノイズ補正のための〈電子戦〉テストを行う(→SR5, p.272『リガーにとっての電子戦』)
ジャミング
ジャミングとは、意図的に電波雑音をまき散らして通信を邪魔する行為を指します。ゲームのルール上は、ジャミングを行っている機器の周囲で【ノイズ】を高めます。
ノイズの影響は敵味方関係なく及びます。状況をよく考えてから使いましょう。下手をすると敵だけじゃなく味方まで不利にしてしまう恐れがあります。
ジャミングを行う方法は以下の通りです。
- ジャマーを使う(→SR5, p.446『通信および通信妨害』の『ジャマー』)
- マトリックス動作「ジャミングを行なう」(→SR5, p.242『ジャミングを行なう』)
まとめ
- 【ノイズ】はマトリックス動作全般にかかる不利な修正になる
- 【ノイズ】を減らす方法はいくつかあるが、ほとんどはRCCが必要
- ジャミングは敵のマトリックス動作を妨害するのに有効だが、味方も巻き込まれるので要注意
- ノイズでダイスプールが減るのは、マトリックス動作をする側のみ。防御側や抵抗時のダイス数は影響を受けない
次回予告
今回はちょっと短めでしたが、次回はいよいよ、みんな大好きリガー制御のお話をしたいと思います。
でわでわ。