さり海馬

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80歳の婆様 v.s. 麻薬カルテル


リオデジャネイロ郊外に住む80歳のおばあさんが、強大な麻薬密売組織に大打撃を与え、警察の腐敗を暴いたと拍手を浴びている。

観光スポットのコパカバナビーチに隣接した「タバハラス・スラム街」に近いアパートに住むこの老女、窓から見える路地で麻薬の取引が行われていることをつかんだ。

外から見えないように窓を汚し、カーテンに穴を開けてビデオを回し、現場を33時間以上にわたって録画した。取引現場はもとより、売人が警官に賄賂を渡す場面、子供がコカインを吸引する場面なども押さえた。

とりあえず緒戦は不意打ちで婆様の勝ち。この後予想される組織の復讐から婆様を守ってみせることが出来るかどうか、そこらへんがブラジル警察のクオリティの見せ所。もしこれで婆様が殺されるようなことがあったら、それこそ警察全体が腐敗扱いされちゃいますが。

ただ、考えてみると。この婆様が撮影できるような場所だったということは、かなりおおっぴらに取引が行われているということではないかと。つまり、この婆様でなくても、他にもこういうことが出来る人はたくさんいたはず。それが今まで全く無かったということは、よほど組織の力が強いということなのでしょう。

勇気ある婆様。無事で居てください。