ネタだとしたらかなり壮大
自民党の菅義偉選挙対策副委員長らは12日、国会議員の世襲制限などを目指す議員連盟「新しい政治を拓(ひら)く会」(仮称)を21日に発足させることを決めた。会長には河野洋平衆院議長の長男・河野太郎衆院議員が就く。
もうね、何と言っていいやら。
俺的にはこの「世襲制限」ってやつは無意味、もしくは有害だと思います。
無意味だと思うのは、いくらでも迂回できるから。簡単に形骸化させることができるように思います。細かい条項が明確になっていないのであまりはっきりした議論は難しいのだと思いますが、たとえば「コスタリカ方式」で複数の候補者をぐるぐる回せばいいってのもありますよね。あと、このやり方だと「親族」に制限されるので、「秘書への禅譲」とか「特定宗教法人内での基盤委譲」とか、そういうアレを規制できません。
有害だと思うのは、まずなぜ「世襲」がいけないのかが合理的に説明されていないこと。被選挙権は条件さえそろえば誰にでもある権利なので、それに制約をかけようというからにはその理由を明らかにする必要があります。それに何よりも、有権者の「意思」というものを明らかに軽んじています。世襲が悪いのなら有権者が当選させないようにするのが本筋じゃないですか*1?
もし候補者の刷新を図りたいなら、簡単に連続当選数を制限するとかの方がいろいろ健全でいいと思うんですが、どうですかね?
*1:いやまぁ、それがうまく機能しないからこういう制度を、ってことなんでしょうけど。それでまさか「わが党はクリーン」を謳うつもりじゃないですよね…