さり海馬

Thoughts walk away, blog stays.

技術の継続性というものが理解できないのだろうか

前回の記事であんなこと書いたばっかりだというのに、こんな話が漏れ聞こえてきました。

毎日新聞の記事によると、民主党は独立法人の大幅な見直しを計画しているそうだ。
その中には、ロケットの打ち上げなどを事業とする宇宙航空研究開発機構JAXA)についてさえも「もはや必要ない」などの声も出ているという。
技術開発の継承をいったいどうするつもりなのか、そんなことは全く考えていないのか……
党内でも意見が分かれていて慎重な方針でいくというが、ここまで過激なことを言われると「独立法人は天下りの温床」という一面的な先入観だけで、耳目を集め目先の数字を出すために、必要なものまで派手に大きく削除しようとしているかのようにも見える。
最悪の場合、日本国民の多くが民主党に投票したこと(投票を止められなかったこと)を大きく後悔する事になるかもしれない。

本気でそんなこと考えているんだとしたら、産業や工業の継続性ってものを全く分かっていないおろかな決断だと思います。H-2Bの打ち上げも成功して、これからやっと飯の種になろうっていう時期なのに、こんなことを言い出すなんて全く理解できません。

確かに予算規模の大きい宇宙事業を潰すとなれば、その瞬間には大きく「削減」できるでしょうが、その結果失われる技術の大きさを思うと身震いがします。まさに目先の小金に目を奪われる愚か者の行為です。

自民党が与党だったころもこうした議論が上がったことがありましたが、結果は今の通り。さまざまなロケットや衛星や探査機が素晴らしい結果を出しています。止めずにいてよかったですね。今の政権与党がおろかな決断をしないことを願います。