さり海馬

Thoughts walk away, blog stays.

ボットネットに想う


日本におけるフィッシング詐欺はまだ初期段階にあるとソフォスは見ているが、同社代表取締役 Alan Broderick 氏は「『迷惑メール』という呼称は、スパムの脅威に対する危機感の欠如である」と述べる。実際の被害は「迷惑」どころではないのだ。


 フルスカ氏は、ウイルスと、それに感染したPCから構成されるボットネットボットネットが大量に送りつけるスパム、そのスパムメールによってユーザーをだますフィッシング、という具合に、一連の現象に負の連環ができていると指摘した。

 スパム送信ひとつとっても、「ウイルスにハイジャックされ、ボットネット化されたPCから送りつけられるものが40%以上を占める」(同氏)という。

最近のスパムは、以前のように特定の業者が持っているサーバーから送られてくるのではなく、ウイルスなどの手段で「ボット」と呼ばれる遠隔操作を受け付けるソフトをインストールされ、ハイジャックされたあちこちのPCから、いかにも普通のメールのように発信されるのだそうです。そして、そのスパムの中には、フィッシング詐欺を行うためのファイルが入っているという具合。ボットはウイルスの感染によってその範囲を増していく。その一団を「ボットネット」と呼ぶそうで。

もちろんこういう「ボット」を植え付けるウイルスを作ったり、詐欺用のサーバを作成・維持するには人手がかかるわけですが、そのための資金はそうした犯罪組織から出ているという仕組みが出来上がってきているという話。

正直思った。「頭の良い奴っているんだなぁ」と。だってフィッシング詐欺のヒット率5%ですよ?これってつまり100通出せば5人はヒットするってことじゃないですか。ボットネットがあれば100通のメールを出すなんてたやすいですよね。

それに。ボットネットがあるということは、自分の背後に何でも言うことを聞くネット上の軍隊がいるのと同じ。スパム送信なんかしているうちはまだかわいい。特定のサーバーにアクセスを集中させてダウンさせる(DoS)とか、平気でできる。ネット愚連隊だ。

何とか対策はないものかなぁ、と考えていたら、思いついた。毒には毒だ。

「正義の」ボットネットを作るのだ!! 人様のPCの資源を盗用するのは確かに良くないことだが、我々は正義のためにこれを為すのだ。正義のボットネットは悪のボットネットを攻撃し、粉砕する。ゆけ!わが精鋭たちよ!!

しかし悪のボットネットも馬鹿ではなかった。逆襲をしかけてきたのである。全面戦争の始まりであった。

…そして最後に残るのは、帯域を圧迫されてどうにもならなくなったネット環境だったり。(…っていうかその前に遮断されちゃうんだろうけど)