「柳生十兵衛死す」読了
細々と続いている俺的山田風太郎祭り。今回は「柳生十兵衛死す」ですた。
柳生十兵衛死す〈上〉 (小学館文庫―時代・歴史傑作シリーズ)
- 作者: 山田風太郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1999/02
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 30回
- この商品を含むブログ (21件) を見る
柳生十兵衛死す〈下〉 (小学館文庫―時代・歴史傑作シリーズ)
- 作者: 山田風太郎
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1999/02
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 13回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
冒頭から、柳生十兵衛が川原で死んでいるところから始まります。いきなりです。脳天から唐竹割りにやられて死んでいます。(特に山田風太郎宇宙では)史上最強の剣士である十兵衛を、一体誰が…。
冒頭から一気に引き込む工夫は見事だと思います。しかし、しかけにこだわるあまり、話のテンポが鈍い。他の作品に比べると、ちょっともっさりした感じが否めません。
また、剣豪同士の戦いを堪能できるかというとそうでもなく、大抵は一合で勝負が決してしまうため、大向こうから勿体つけて出てきた人が次々死んでいくだけ、という淡々とした展開になってしまっています*1。
そんなわけで、私としてはこの「柳生十兵衛死す」はあまり高い評価にはなりません。同じ十兵衛なら、「柳生忍法帖」とか「魔界転生」の方がいいなぁ。
*1:いや、リアリティからすると正しいのだろうけど