さり海馬

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ALWAYS - 三丁目の夕日

ALWAYS 三丁目の夕日 豪華版 [DVD]

ALWAYS 三丁目の夕日 豪華版 [DVD]

先週末の連休を利用して、ちょっと「何にもしない」をテーマに、某所に家族旅行してきました。滞在型のリゾートだったので、ちょっと海水浴に行った以外は本当に何もしなかったわけですが(笑)。

そのときに観ようと思って奥さんが持ってきてくれたのがコレでした。

昭和三十年代の頃、東京タワーは建築中、人々がまだ貧しく、テレビでも買おうものならどっさり近隣住人が押し寄せるような、そんな時代のお話ですが。

最初は単なる「昔はみんな貧乏だったけど、優しく素敵に生きてたじゃない」みたいなお話だと思って油断していたのですが。脚本はそれほど甘くなくて、「昔はみんな貧乏だったけど、優しく素敵に生きていた。でもやっぱり貧乏は辛いよね。そこんとこ踏まえて前向きに」みたいな、地に足のついたお話でした。

西岸良平の漫画の映画化ですが、人物造形が漫画よりもちょっとリアルで、登場人物も単なる「いい人」では括れない、人間的な嫌味もちゃんと入れてあったりして、中々私ごのみでした。同じ人物に同じ台詞を言わせているところがいくつかあるのですが、冒頭と後半で、同じ言葉なのに意味が全く違うという表現をしているあたりは素敵でした。

…そんなわけで、割と強めにお勧めしたい映画です。ただ、漫画のあの「ほんわり」した雰囲気を期待すると、裏切られます。別のお話だと思ったほうがいいです。