植木等さん、逝く
すいません。気持ちをどう言葉にしていいか分かりません…。
私が人生で何番目かに辛かったとき、どうしようもない無力感に苛まれて、自縄自縛になって、手も足も出ずにいたとき、何とか立ち直れたきっかけの一つが、あなたの映画でした。
あなたの朗らかな笑顔、活力ある歌声、伸びやかな動き、そして全身から発散される有無を言わせない圧倒的な「無責任さ*1」が、当時馬鹿みたいに生真面目で頑なだった私に、それ以外の道があることを教えてくれたのです。
もちろんそうした映画の脚本家や監督にも感謝するべきだとは思いますが、それでも、あなたという得がたい役者なしでは、あの映画は成立しえなかったでしょう。そういう意味において、私はあなたにこそ感謝を捧げたいと思います。
ありがとうございました。そして浄土で安らかに。
*1:もちろん、あなたがご自分の価値観と求められる芝居とのギャップに悩んでおられたことは、後になって知るわけですが。それでも