差別解消の特効薬は「脳内お花畑」?
研究者らによれば、進化の過程において、人は良い物事よりも悪い物事に注目していたため、否定的な印象の方が多くの人の心を支配しやすいのだという。「茂みの中に隠れているライオンには気づきやすい。ところが、マンゴーの木があったとしても、それに気づかなければ不運だが、自分の生存にとってさほど重大なことではない」とLivingston博士は説明する。
否定的な印象はどれも脳の中で大きな比重を占めるため、中立的な状態に戻るには、人は多くの肯定的な連想で、過剰なほど埋め合わせをする必要がある。
一部に、否定的な連想をしない人々がいる理由について、心理学者らはまだ解明していないが、その答えにつながるような遺伝的要因と社会的要因を探しているところだ。
差別的な感情は、さまざまな事象から「良くないことを予期/連想して備える」という、人間の持つ防衛的な連想傾向に由来しているという調査結果。
そういう連想を断ち切るためには、「差別しちゃうのは良くない!」と教えるだけではダメで、そういうことすら連想しないですむくらいの『おめでたさ』を『過剰なほどに』獲得させる必要があるということでしょうか。
最終的かつ具体的にどうすべきかというお話になると、「人々の人種差別主義者的要素を少なくする最良の方法は、自分がまさに反感を抱いている人たちと一緒に時間を過ごすこと」ということです。つまり、四の五の言わずに飛び込んで慣れろ、ってことでしょうか(笑)。