本当にそうなのかな?
いや、おそらく権威ある人たちの言うことなのだから、きっと私が持つような疑問はクリアされてるんだろうと思うんだけど。
子どもの理数離れが懸念されているなか、理系高校生の数学力はおよそ30年前よりも上がっていることが、東京理科大学数学教育研究所が1万人を対象に行った学力調査で判明した。理科大への進学者が多い高校580校から任意に選び、調査協力を呼びかけた。2005年から3年間実施し、31都道府県からのべ146校が参加。「数学3」と「数学C」を履修している高校3年生に問題を出した。
問題のうち約30問を国際教育到達度評価学会(IEA)が理系高校生に行った1980年度の国際数学教育調査(SIMS)と同一の問題にし、比較した。その結果、今回調査のほうが成績が上だった問題が全体の66・3%もあり、同程度が21・7%だった。80年度より成績が下回った問題は11・9%にとどまった。同研究所の澤田利夫所長は「理系の生徒の学力は長期的にみて低下していないことが証明できた」と話している。
ただ、3年間の成績を比較すると、平均正答率は徐々に下がり、特に、図形など記述式で証明を求める問題の成績低下が著しかった。
疑問は以下の通り。
- サンプルにバイアスがかかっていないか?:例えば、30年前の調査の対象となった理系高校生には、今回のような「東京理科大学に進学者の多い高校から無作為抽出」というような条件はついていたか?
- 問題傾向の周知が起こっていないか?:例えば、過去では珍しいタイプだった問題が、今では定番問題となっていて、多くの生徒たちがその解法を知っているとか。*1。
なんですが。どうかな?
一応、理科大研究所の中間報告を見てみたけど、あまりそこら辺は考察されていないように思えるなぁ。
*1:ああ、でもそういうノウハウの蓄積も「学力」と言えるから、いいか