さり海馬

Thoughts walk away, blog stays.

スカイハイ劇場版

脚本がまったく駄目。原作の持つ魅力を完全に殺しています。

色々なご意見がおありかと思いますが、私自身が思う「スカイハイ」の魅力というのは、「自分が殺された」という事と、その理不尽さと直面して自分の人生を見直し、本当に大切なものはなんだったのか、と考え直した上で、選択をする、という部分にあるのだと考えます。かなり内省的なドラマですよね。

ですが、この映画ではそういった苦悩は本当に上っ面だけ。極論してしまうと、「自分の執着のために『邪悪なもの』を復活させようとする男と、それを食い止めようとする門番たちとの派手な戦い」でしかありません。

これってつまり、いわゆるフツーの伝奇な話でしかなくて。それだったらもっと上手にやっている映画がたくさんある

なぜそれをスカイハイでやろうとするか…。

それでも、各々のキャラクタに対して掘り下げていればまだましかも知れないが、それすらしていないので、尺があまるあまる。そのあまった尺をグダグダした緩い殺陣で埋めている感じ。

もう逝ってよし。

スカイハイ 劇場版 スペシャル・エディション [DVD]