さり海馬

Thoughts walk away, blog stays.

1エロ=200ms

まじめな話(そうかぁ?)は疲れるので、ここらで息抜きのネタを。


この実験では、被験者たちにコンピュータ画面上のスライドショーを見せた。数百枚もの風景や建物の写真が次々と切り替わる。被験者は、その中に含まれているホワイトハウス(米国大統領官邸)の写真を特定しなければならない。ところが、これらの写真の中には、色っぽい写真が数枚忍ばせてある。

スライドショーの中で、色っぽい写真が表示されてからホワイトハウスの写真が表示されるまでの時間が短いほど、被験者たちがホワイトハウスの写真を見逃す率が高くなった。見逃した被験者たちは、「ホワイトハウスの写真なんて、どこにも表示されませんでしたよ」と答える始末。

ヴァンダービルト・ケネディ人間開発センターの一員であるデビッド・ザルド心理学助教授は、こう述べている。「当たり障りのない画像の後に目的の画像が表示される場合については、ほとんど問題なく目的の画像を特定できます。でも、当たり障りのある画像が表示された後、5分の1秒以内に目的の画像が表示された場合は、目的の画像を見逃してしまう傾向があることがわかりました」。

心情的にはよーく理解できるこの現象について。これが人間の視覚系の処理の限界として不可避なものであると仮定してみる。

そうなると容易に想像できるのが、未来のサイバー空間での武器としての「エロ画像」である。想像してみて欲しい。映画「マトリックス」の有名なあのシーン。エージェントスミスが放った不可避の弾丸を、恐るべき処理速度で回避してみせるネオの姿。サイバー空間での最大の武器の一つは、応答速度でなんである。

しかし、もしそのネオの回避能力を、弾丸オブジェクトの中に紛れ込ませたエロ画像が、ほんの200ミリセカンドだけ遅らせるとしたら。コンピュータにとって200msなんてすげえ長い時間だ。

恐らく、ネオは人であるがゆえに、エロ画像の前に凍りつくだろう。そしてそれを逃すスミスではないのだ。(ドッギャーンッ!!*1 )

*1:なんか奇妙なオノマトペが混じっているが気にするなっ