さり海馬

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洗脳されたドイツ人と悪魔化される中国人


今回は、ドイツに留学して働いている若い中国人の手記、「洗脳されたドイツ人と悪魔視される中国」を紹介します。

この手記は、海外で暮らす中国人たちが情報をよせる中国語の掲示板に寄せられたものです。ここには「中国人の悪口を言う小日本野郎に恥をかかせてやった!」などという投稿もあるので、基本的に愛国的な性格が強い掲示板だと思います。

チベット騒乱と前後して、中国人である「私」と、同じ部署で働くドイツ人女性Kのやり取りを中心に展開するこの投稿は、もちろん「私」のバイアスが強くかかっているはずで、中国の同胞たちに、いかに外国人の見方がゆがんでいるかをわからせるために書かれたはずです。

しかし外国人であるぼくの眼から見ると、「私」の意図とは外れて、中国人のメンタリティを何よりも雄弁に物語る極めて興味深い内容になっています。

「私」の言葉は、ある部分日本人を含むあらゆる国民に自らの姿を見せてくれる鏡でもあり、しかしある部分は根本的に違います。

それでは以下、かなり長いので覚悟してお読みください。

何かを盲信するという一点において、お互いに笑えない話だ。もちろん私も含めて。