さり海馬

Thoughts walk away, blog stays.

七人のマッハ

最早タイ映画の伝統芸になりつつある「痛い」アクションムービー。基本的にストーリーは無きに等しいので、アクションのみを楽しむのが吉。途中がかなりダルいけど、私は割りと好きな方。

ちょっと驚いたのは、登場人物が多いせいか、それぞれのキャラクタにちょっとした特徴を持たせていて、人が入り乱れるようなシーンでも、ちゃんと観客が思い出せるように工夫してあるところ。「あれ?今の子供誰だっけ?」みたいにならないようにしてある。まぁこれも「アクションを楽しむための工夫」と考えられる。

アクションは相変わらずいちいち「痛い」。マッハ!!!!!!を見たことがある人にはわかると思うけど、香港アクションみたいに、蹴り飛ばされた人がびゅーん!ってすっ飛ぶのではなく、ちょっとだけノックバックして落ちる。運動エネルギーが全部相手に入っていて、「効いている」感がある。

あと、ちょっとでもすっ飛ぶシーンがあると、地面に落ちる前に必ずどっかにぶち当たっている。体当たりをもらった主人公が、二階の窓から吹き飛ばされて、ぐるぐる錐もみ回転しながら、すぐ近くにあった別の建物の柱に当たり、回転方向が変わって(!!)地面に落ちる、とか。鉄棒とか、車のカド(そう、カドんとこ。痛い!)。

もうひとつ言うと、この映画、主人公が敵の攻撃を避けきれない(笑)。敵に思いっきり殴られてる。それも痛そう。

んー。あとね。途中にテロリストたちが村を襲うシーンがあるんだけど、ここの絵面があまりにも洒落になっていない。なんか、変にリアルすぎる。こう、ここだけドキュメンタリーっぽい感じ。舞台がタイと某国との国境ということや、テロリストたちが首に赤い布を巻いているあたりが、なんだか本当に洒落になってない。

総評すると、まず「マッハ!!!!!!」を観た人にはお勧めできます。最初の1時間を眠らずに見られれば、あとは大丈夫。それ以外の方には、グッドラックです。