さり海馬

Thoughts walk away, blog stays.

「スパイダーマン 2」 観た

ちょっと前に観たんだけど、書くのを忘れていたので、今日書いておこう。

結論から言うと、「イイ」(笑)

あらゆるヒーローが持つであろう「力を得た代償として自分の人生を失う」という悩みをここまで直接的に描いた映画は珍しいと思う。この映画は、ヒーローが活躍するアクション映画ではなく、その内面を描ききった、非常に内省的な、心の映画である。その点を高く評価したいと思う。

執拗なほどに主人公をいじめ抜くシナリオに、「渡る世間は鬼ばかり」を連想してしまったのは私ばかりではないはずだ。*1

全ての登場人物が明確な動機を持っているため、視点にブレがなく、彼らが何を求め、何に悩み、どういう行動を取っていくのかが丁寧に描かれている。こういう心理描写の多い映画は、えてして独り善がりになって観客を飽きさせたりするものなのだけれども、この映画にはそれがない。観客はしっかり彼らの心の動きを追うことができ、ストレスが無い。

総じて、これは優れた脚本と監督の為せる技だと思う。うーん、次回作楽しみ。

唯一の欠点を挙げると…やっぱりヒロインが可愛くないのが遺憾*2

スパイダーマン 2 デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]

*1:そしてそのテーマに、「レインボーマン」を見てしまったのは私だけだろうか

*2:奥さんに言わせると、実写版のエヴァンゲリオン綾波レイ青木さやかだってぐらい納得いかない、とのことだ。同感である