Shadowrun 5th Edition 無料プレビュー#4 公開中 - 解説1:戦闘ターンとイニシアティブ (6/20 追記あり)→(7/21削除)
本記事の記述には誤りがあったため、削除します。
…と言いたいところなのですが、せっかくスターもらったりしてるので、ちょっと畳んでおきます。
改訂したページはこちらにあります。こっちを参照してください。すみません。
→<お詫びと訂正>:Shadowrun 5th Edition 無料プレビュー#4 公開中 - 解説1:戦闘ターンとイニシアティブ
イニシアティブ・スコア
まずSR4の復習をちょっと。
SR4では、各人が「イニシアティブ・パス」という特殊能力値を持っていて、その回数だけ行動フェイズが回ってきました。イニシアティブ・パスはみんな共通のタイミングで第1から処理されていくので、イニシアティブの高い人も遅い人もまず行動し、第2フェイズ以降はイニシアティブの高い人が何度も行動するって感じですね。
で、SR5の話。
しかし、SR5の戦闘ターンとイニシアティブの考え方は、SR4のそれとは少し違っていて、SR2のものに近くなっています。基本的には、1戦闘ターンは以下のような手順で進みます。
- 全員がイニシアティブ・テストを振って、イニシアティブ・スコアを求める
- 現在のイニシアティブ・スコアの一番高い人が行動フェイズを宣言し、解決する
- 行動フェイズが終わった人は、現在のイニシアティブ・スコアから10を引き、それを新しいイニシアティブ・スコアとする*1
- 全員のイニシアティブ・スコアが0以下になった(=全員の行動が終わった)ら、この戦闘ターンは終わり。そうでないなら 2. に戻って繰り返し
したがって、イニシアティブ・スコアの高い人が、とにかく素早く何度も行動し、そのあとでスコアの低い人がゆっくり行動する、という感じですね。
つまり、SR5ではイニシアティブの高い人の先手必勝が起こりやすくなるでしょう。
イニシアティブ・テスト
イニシアティブ・テストに用いるイニシアティブ値は、大まかにはそのキャラクターのイニシアティブ・タイプ(今の状況から決まるイニシアティブの求め方のセット)と、そのタイプで用いられる能力値、振るダイス数によって決まります。つまり、
イニシアティブ・テスト=能力値2つの和+ダイス
で、それぞれこんな感じ
タイプ | 能力値 | ダイス |
---|---|---|
物理 | 直観力+反応力 | 1D6 |
マトリックス(AR) | 直観力+反応力 | 1D6 |
リギング(AR) | 直観力+反応力 | 1D6 |
アストラル | 直観力×2 | 2D6 |
マトリックス(VR コールドシム) | Data Processing+直観力 | 3D6 |
マトリックス(VR ホットシム) | Data Processing+直観力 | 4D6 |
基本的には、物理空間で何かするなら直観力+反応力で1D6、それ以外はご覧のとおり、って感じでしょうか。ちなみにジャンプインしてのリギングはマトリックスの欄になります。
この表にある「Data Processing」という耳慣れない用語は、SR5で新たに定義されたものです。マトリックス部分の解説がまだ出てきてないので詳しいことはわかりませんが、おそらくSR4で言うプロセッサ能力値のことだと思います。日本語に当てるなら「処理速度」あたりでしょうか。
実際には、これに対して修正がかかります。サイバーウェアやバイオウェア、魔法、装備、デッキの改造などによるもので、能力値や、ダイスが増減します。
イニシアティブ・パス
あんまり気にしなくていいことですが、一応簡単に。
では「イニシアティブ・パス」という用語がなくなってしまったかというと、実はそうではありません。SR4とは意味が変わりましたが、SR5でも使います。
SR4 では「第1から始まって、その順番の中で最も高いイニシアティブ・スコアの人から処理を解決していく、共通の処理単位」でした。
しかしSR5では、「ある人が次に行動する権利が回ってくるまで+その行動」を合わせたものを指す用語に変わっています。
ですから、SR4では「第1イニシアティブ・パス」と言えば、みんなに共通のある期間を指していましたが、SR5では「第1イニシアティブ・パス」と言っても、「誰の?」って聞かないと特定できなくなりました。
一応覚えておいてください。
追記:イニシアティブとエッジ
少し漏れがあったので追記しておきます。エッジを使ってイニシアティブをいじる方法について。
SR4 では、エッジ・ポイントを消費すると以下の2つのいずれかを行うことができました。
- (イニシアティブ・スコアに関係なく)そのイニシアティブ・パスでのみ、一番最初に行動できる。
- 追加のイニシアティブ・パスを得る
SR5では、こう変わります。
- イニシアティブ掌握 seize initiative:イニシアティブ・スコアに関係なく、その戦闘ターンで一番最初に行動する。
- 速攻 blitz:イニシアティブ・テストで振るダイスの数が上限の5個*2になる。
「イニシアティブ掌握」を使えば、イニシアティブ・スコアが低い人でも最初に行動できます(他に同じことを選択した人がいなければ)。この行動が解決した後は、イニシアティブ・スコアを10減らしてから、通常どおりに進行します。一番最初の行動フェイズがとにかく早くなりますが、行動フェイズの回数(=イニシアティブ・パス数)は増えません。
「速攻」はダイスをいっぱい振ります*3。イニシアティブ・スコアを上げることで、行動フェイズの回数を増やしたり、速く行動したり、を狙うときに使う選択肢ですね。
後は次回に。次回は「移動」。うまくいったら「行動フェイズ」まで行きます。