Shadowrun 5th Edition 無料プレビュー#4 公開中 - 解説2:行動フェイズ
行動フェイズ
SR5では、行動フェイズで選択できる行動のほとんどはSR4と同じです。1戦闘ターン1行動フェイズに行える動作も、1簡易動作+2単純動作、または1簡易動作+1複雑動作、なのも同じ。ただし、一部に大きな変更があります。その変更点について書いておきます。
- 全力疾走 sprinting:全力疾走が「単純動作」ではなく、「複雑動作」を消費するようになった。このため、全力疾走している行動フェイズでは他の動作は何もできない(割り込み動作を除く)
- 複数標的への連続攻撃 multiple attack:簡易動作を消費すれば、複数の標的に対して1回の動作で攻撃できるようになった。攻撃は単純動作でも、複雑動作でも構わない(つまり、呪文を使ってもいい!)。その場合はプールを標的ごとに分割する必要がある。
- 無謀な呪文行使 reckless spellcasting:高いドレインを引き受けることと引き換えに、本来は複雑動作である呪文行使を、単純動作として実行できる。つまり、1攻撃フェイズで2回呪文を飛ばせる。
…えー、ちょっとビックリな変更です。素直に解釈すると、魔法使いは1行動フェイズに2種類の呪文*1を複数の標的*2に対して行使できることになります。当然、ドレインはきつくなるとは思いますが。
もちろん、十分なプールがあることが大前提になります。呪文に限らず、SR5では1回のテストで得られるヒット数には限界があります。このため、やたらプールがデカくても、成功の度合いにはおのずと限りがあります。だから技能のレーティングを上げてプールを大きくすることにあまり価値がないかな、という感じがありました。
でもテストの回数が増えれば、プールを分割して、それぞれのテストで成功させることができるようになります。このルールはそこらへんを反映してのことなのかなと思います。*3
割り込み動作
えー、これは実は解説1のイニシアティブのところで言及しておくべきだったかもしれません。
SR4での割り込み動作は、戦闘ターン内でまだ残っているイニシアティブ・パスの複雑動作を前借りして消費し、実行するものでした。このため、「あれ?俺まだ行動残ってたっけ?」「お前さっき割り込みやったじゃん」みたいな混乱を起こしやすくなっていました。
SR5では、もうちょっとすっきり解決しています。SR5では、「現在のイニシアティブスコアが一番高い人が行動して、行動が終わったら10減らす」を繰り返して行動を解決する、というところを思い出してください。
SR5では、割り込み動作を行うと、その動作によって定まる分だけ現在のイニシアティブ・スコアがただちに減ります。そのため、プレイヤーは「今自分のイニシアティブ・スコアがいくつか」だけ知っていればいいので、管理が楽です。なお、現在のイニシアティブ・スコアが必要分だけ残っていないと、割り込み動作はできません。
割り込み動作の種類は以下の通り。内容もSR4とはかなり違っています。
割り込み動作 | スコア低下 | 説明 |
---|---|---|
素手受け block | -5 | 素手戦闘技能分だけ防御にボーナス。近接攻撃に対してのみ有効。テストごとに1回分消費 |
体術回避 dodge | -5 | 体術技能分だけ防御にボーナス。射撃・近接の両方に有効。テストごとに1回分消費 |
武器受け流し parry | -5 | 近接武器技能分だけ防御にボーナス。近接攻撃に対してのみ有効。テストごとに1回分消費 |
全力防御 full defense | -10 | 意志力(!!)を使った防御行動。その戦闘ターンが終わるまで、意志力分だけ防御にボーナスがつく。他の割り込み動作と組み合わせ可能*4 |
移動妨害 intercept | -5 | 近くを通過しようとする敵の移動を遮る |
即伏せ hit the dirt | -5 | (たいていは制圧射撃に対して)テスト抜きで即座に伏せる |
今回はこの辺で。次回は「装甲値とダメージ」について。